[Take Cover] The Dreamer and the Realist
まずはイチオシ曲:
7 : Don’t Say You Love Me
ヴァースは工夫されたクールなメロディでヴォーカルの技術も光る。対してサビはストレートでキャッチーに仕上がっています。ドラムとベースが心地よいビートを刻み、スピード感があります。
レビュー:
2007年にアメリカはミネソタ州で結成されたポップパンクバンド[Take Cover]による
2011年リリースの1stアルバム。
今のところアルバムとしてはこの1枚が最初で最後となっており、
他に数枚のEPなどをリリースしています。
解散の話はありませんが、近年までライブ等で活動していたようです。
ジャンルとしてはポップパンクに位置しているようですが、
メロディはロック、パワーポップの要素もあり、とても聴きやすい。
例えば[Transit]や[Quietdrive]の明るい曲が好きな方にはピッタリな曲が揃っています。
サウンドはオーソドックスなバンドスタイル。電子音やピアノなどもサポート程度。
エレキギターの音がメインですが、丁度良いディストーションが爽やかで気持ちいい。
ドラムとベースが曲を引っ張り、スピード感がある曲が多いです。
ヴォーカルは若々しいですが、少し低音のセクシーさもあり、厚みもある良声。
バックコーラスや合いの手も随所に適切に入っており、奥行きが出ています。
パンク、ロック、ポップの良いところ取りをしたようなキャッチーなサウンド。
変に気取らないメロディラインがすんなりと耳に入ってきます。
アルバム全体のまとまりも良い感じ。マイナーに埋もれるには勿体ないバンドです。
他のおすすめ曲
2 : Runaway
全編通してキャッチーで爽やか。ベースに混ざるピアノがとても良い。サビとその後のブリッジの抑揚が効いています。
3 : Back Pedal
古き良きパンクロック。バックコーラスも盛り上げます。リズミカルで爽やかなビートがドライブに合いそうです。
9 : Running in the Wrong Direction
爽やかでまとまりのある1曲。ドラム&ベースからバックストリングスに至るまで、サウンドの素晴らしい一体感。
6 : When This Is Over
サビの入りは往年のポップパンクですが、そこから一捻り。サビ以外はパンク調ではない所も好印象。
12 : Wake Up
ラストトラックは壮大に。ヴォーカルの伸びやかで厚みがあり、そして感情が入る歌声が染み入ります。