極エモを探し求めて

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[Something Corporate] North

まずはイチオシ曲:

3 : Down

独特なピアノラインから始まる物憂げで浮遊感ある綺麗な1曲。サビは一転キャッチーに聴こえるが、やはり独創的な雰囲気が感じられます。曲としてまとめ上げる能力に脱帽。

レビュー:

1998年カリフォルニア州にて結成されたエモ・ピアノロックバンド[Something Corporate]による2003年リリースの3rdアルバム。
[Jack’s Mannequin]のアンドリュー・マクマホンが最初に結成したバンドです。
アンドリュー・マクマホンは現在は[Andrew McMahon in the Wilderness] にてセルフプロデューサーとして活動しています。

当バンドは2004年に活動休止、2010年に再結成しベストアルバムもリリースされましたが、
翌年にまた再休止となっています。
今回紹介するアルバムは現在最後のリリースアルバムです。

2nd『Leaving Through the Window』と比べると、
粗削りな箇所が減っており、バンドとして成熟した印象を受けます。
トラック構成はそこまで2ndと変わっておらず、意外とバラエティは豊か。

アンドリューとパーティントンが各々作曲を担当しており、作曲者の特徴が出ています。
ロックが強めのダークで激しい曲や、クールでちょっと爽やかな曲。
ピアノが前面に出ているミステリアスで浮遊感がある曲、明るめで優しい曲などなど。
1枚通して聴くよりかは、好みの曲を選択して聴くのが良いのかと思います。

若かったアンドリューの歌声はサウンドスタイルと相まって少し尖っていますが、
ヴォーカルラインのリズムや抑揚の取り方はやはりオリジナリティがあると感じられます。

アルバム全体的にはタイトルの「北」というイメージで作成されたとあってアンニュイで冷たいが、
主張するところはサウンドもヴォーカルも熱い。
ただ卓越したメロディラインが熱くなりすぎるのを抑えている印象です。

パンクロックサウンドとピアノの融合レベルが更に上がっています。
稀代の天才シンガーソングライターが贈る、ピアノロックバンドの更なる可能性を感じるアルバムです。

他のおすすめ曲

4 : Me And The Moon

ミドルテンポで浮遊感があります。ピアノとヴォーカルが神秘的な雰囲気を増長。ソングライティング能力と歌唱力を堪能出来る一曲。

9 : Break Myself

荘厳な雰囲気を持つピアノイントロ。サビやブリッジはキャッチーなパンクロック調でメリハリ。隠れおすすめ曲

2 : Space

シングルの人気曲。2ndの序盤に近い、パンクロック要素が強く出ている1曲。このアルバム内では若干スタンダードな構成過ぎるか。

視聴など

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  • [Something Corporate]

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