[Deas Vail] All the Houses Look the Same
まずはイチオシ曲:
5 : Shoreline
人気曲。メロディの繰り返しを意図した構成。前半の透明感のあるピアノと落ち着いたヴォーカル。後半の転換からのヴォーカルの高音域は神聖ささえ感じます。
レビュー:
2003年にアーカンソー州で結成されたエモ・オルタナティブロックバンド[Deas Vail]による
2007年リリースの1stアルバム。
バンドは解散の話はありませんが、2012年以降は表舞台には登場していないようです。
ジャンルとしてはエモ、オルタナティブロック、クリスチャンロックあたりになると思います。
メロディは粗削りな部分もありますが、ストレートな表現が多いです。
ただ転換や抑揚、サウンドの配置などよく練られています。
アルバム全体で見ても意外とバラエティに富んでいて、
ピアノ主体の落ち着いたバンドだと思っているとそのギャップに驚くかと思います。
基本的にはエモやオルタナの血が根底に流れているバンドです。
ベースやエレキギターも結構ロックしていますが、
その他のサウンド、例えばピアノやストリングス、そしてヴォーカルの力によって
浮遊感や神秘的な雰囲気があります。
ヴォーカル Wesley Blaylock の声質は中性的で高め。優しく丸みを帯びながらも透明感があります。
[Copeland]や[Mae]に近いかなと感じました。
このバンドの特徴の一つと言って良いのではないでしょうか。
妹の Laura Blaylock もバックヴォーカルとして参加しています。
展開の早いメロディ、複雑なサウンド構成、
そして神秘的なヴォーカルによって、うまく捉えられない幻想的な世界観に誘います。
他のおすすめ曲
6 : A Lover’s Charm
イントロのロックからの高音ボイス、またサビは力強く。変わり種ですがイメージの転換や抑揚が気持ちいい。ヴァースのベースラインがお気に入りです。
8 : Anything You Say
テンポが良い、爽やかなサウンド。ヴァースの3拍子からサビの4拍子への変拍子もスムーズ。ヴォーカルも合わせて明るめで、兄妹のハーモニーも綺麗です。